WordPressサイトのドメイン名だけ変更、移転する場合の手順

今回、WordPressを使って運営しているサイトのドメイン名だけ変更しました。

変更前は、データベースを変更して云々と面倒だなと予想していたのですが、結果としてはデータベースに接続して変更などの手間なく変更することができました。

以下、手順について記載してみたいと思います。

移転条件

1、ドメイン名だけの変更(http://旧ドメイン/ → http://新ドメイン/)
2、サーバーの変更なし
3、サイトのディレクトリ構造、およびURLの変更も無し
4、旧URLから新URLに301リダイレクトを行う

移転手順

1、新ドメインの準備
2、WordPressファイルのダウンロード(バックアップ)
3、WordPressのデータベースのバックアップ
4、WordPressファイルを新ドメインのフォルダへアップロード
5、WordPressの管理画面でURLの変更
6、旧サイトから新サイトへの301リダイレクトの設定
7、Googleウェブマスターツール上で「アドレス変更」を行う

新ドメインの準備

まず、新ドメインを取得します。

今回、同サーバーのルートディレクトリ直下に、旧サイトのフォルダと同じ階層に新サイトのフォルダを作成し、新ドメインのマッピングを行いました。

この時点で、サーバーのルートディレクトリ内に、旧サイトの「old」フォルダと新サイトの「new」フォルダの2つのフォルダが存在することになります。

ネームサーバーの変更などを済ませ、「new」フォルダにファイルをアップロードすればいつでも表示されるような状態にしておきます。

WordPressファイルのダウンロード

サーバーの「old」フォルダ内にあるWordPressファイルすべてをローカルのフォルダにダウンロードします。

WordPressファイルのダウンロード、アップロードの作業をする上でのFTPソフトですが、どうも私の環境下では「FFFTP」ソフトでは時間がかかってしまうため、「FileZilla」で行いました。

「FileZilla」ですと、ダウンロード、アップロードもものの数分で完了するので、とても重宝しています。

「FileZilla」のダウンロード、使い方については当サイトのこちらのページを参照ください。

WordPressのデータベースのバックアップ

今回の移転作業では、特にデータベースは触らなかったので、この作業は飛ばしても構いませんが、やはり万が一ということもありますので、できるだけデータベースのバックアップは取っておいた方がいいかと思います。

WordPressファイルを新ドメインのフォルダへアップロード

先ほどローカルフォルダにダウンロードしていたWordPressファイル一式をサーバー上の「new」フォルダ内にアップロードします。

アップロード後、新ドメインでアクセスしてみてちゃんと表示されるかなどをチェックしてみます。

この時点で、旧URLおよび新URLどちらでもアクセスでき、同じ内容が表示される状態です。

最近は、Googleのインデックスも早くなっていますので重複を避けるため、念のため、この移転作業中は新サイトにはnoindexを記入しておきました。

<meta name="robots" content="noindex">

を新サイトの<head></head>内に記述しておけばインデックスを防げます。

ただし、正常に稼働した後は、このメタタグを残したままだと本当にインデックスされなくなってしまいますので、あとで必ず削除する必要があります。

WordPressの管理画面でURLの変更

新ドメインで正常に表示されることを確認できても、このままではサイト内の下層ページやCSSやJSファイルなどの外部ファイルのパスが旧ドメインのURLになったままになっていますので、新サイト内の関連URLを新ドメインのURLに変更する必要があります。

変更するには、WordPressの管理画面に入り、[設定]→[一般]→[WordPress アドレス (URL)]および[サイトアドレス (URL)]の2か所を新ドメイン名に変更します。

管理画面には、新旧どちらからでもログインできます。

つまり、「http://旧ドメイン/wp-admin」でも「http://新ドメイン/wp-admin」でもログインIDとパスワードは共通ですので、どちらからでも管理画面にログインできます。

管理画面にログインできたら、[設定]→[一般]と進み、以下2か所を変更します。

wp-domain01

これで、新サイト内のすべての関連URLが新URLになっていることを確認します。

この作業でもし管理画面にログインできなくなったなどの事態になってしまった場合は、データベースにアクセスして、URLを書きかえることで再度ログインが可能になります。

詳細は、【WordPress】ドメインを変更したら管理画面にログインできなくなったを参照ください。

旧サイトから新サイトへの301リダイレクトの設定

現状では新旧どちらでのURLでもサイトが表示されてしまい重複コンテンツになってしまいますので、検索エンジンに移転したことを伝えるため、また閲覧者を新サイトへスムースに誘導するために旧サイトに対し、301リダイレクトの設定を行います。

今回、ディレクトリ構造やURLの変更はありませんので、.htaccessへは以下の記述でいけました。

Redirect Permanent / http://新ドメイン/

記述後、旧サイトの「old」フォルダに設置します。

問題なくリダイレクトされているかどうか確認します。

問題がなければ、4の手順で記入していたnoindexのメタタグを削除します。

Googleウェブマスターツール上で「アドレス変更」を行う

以上で、移転作業自体は完了しました。

しばらくすれば、新ドメインのURLに置き換わっていくものと思いますが、さらに検索エンジン側の移転を促すためにGoogleウェブマスターツール上で「アドレス変更」を行いました。

これは、Googleに移転したことを通知する機能です。

これも併せて行うことにより、よりスムースに移行が促進されることが期待できます。

ウェブマスターツールの「アドレス変更」ツールの使い方

ドメインの変更作業を終えてみて

通常のサイトとは異なり、WordPressの場合は、データベースがありますので、若干面倒に感じていたのですが、最後のウェブマスターツールのアドレス変更には少し問題があり手間取ったものの、それ以外の作業は1時間もかからなかったように思います。

今回ドメインだけの変更でしたがし、その他にもさまざまなやり方があるかと思いますが、今回の方法では特に支障も無くスムースに作業を終えることができました。