サイトへの不自然なリンクによる手動ペナルティを受け、解除に至るまでの経緯につきましては、当サイト『サイトへの不自然なリンクによる手動ペナルティから解除まで』に詳しく掲載しています。
今回、解除に至るまで、計7回の再審査リクエストを送付したのですが、6回目までは手動ペナルティ対象サイトへの不自然な外部リンクを見つけ出し、それを削除していくということに追われていました。
今回のペナルティが、「サイトへの不自然なリンク」でしたので、当然と言えば当然です。
しかし、もともとそれほど被リンク数は多くなく、いろいろな方法で被リンクを探してみたのですが、ついにはナチュラルリンク以外のすべてのリンクを削除しても審査が通らず、完全に手詰まり状態になってしまいました。
もう対象サイトのドメインを捨て、新規ドメインで運営していこうかと思っていた矢先、あることに気付いたのです。
それは、再審査リクエストの審査結果のメッセージの変化です。
2回目~4回目までと5回目~6回目まででは、以下のように不合格通知の内容が異なりました。
2回目~4回目までのメッセージ内容
http://example.com/ の再審査リクエスト: 貴サイトが Google の品質に関するガイドラインに違反しています
上記はメールで届いたメッセージのタイトルですが、ちなみにSearch Console上でのメッセージタイトルには、以下のようにイエローフラグが付いています。
そして、Search Console上でのメッセージにはありませんでしたが、メールでのメッセージには、メッセージ最下部に以下の一文が添えられていました。
ご意見、ご感想などありましたら、こちらにお寄せください。その際、こちらのメッセージIDを必ず記載していただくようお願いいたします: [WMT-109302]
「こちら」のリンク先は、Googleの「ウェブマスターヘルプフォーラム」です。
要するに、ご意見感想があれば、「ウェブマスターヘルプフォーラム」にメッセージID[WMT-109302]を添えて問合せるようにという事です。
5回目~6回目までのメッセージ内容
http://example.com/の再審査リクエストは不承認となりました
上記は同じくメールで届いたメッセージのタイトルですが、2回目~4回目までのメッセージのタイトルとは明らかに異なります。
ちなみに、Search Console上でのメッセージタイトルには、以下のようにイエローフラグが外されています。
メールでのメッセージには、メッセージ内の「ご不明な点がある場合」という項目に以下の一文がありました。
サポートが必要な場合は、プロダクトフォーラムに質問を投稿してください。その際はメッセージタイプ[WNC-646200]の件である旨をお知らせください。
なぜ、以上のような変化が現れたのかは、実際の所よくわかりませんが、一つ考えられることは、2回目~4回目まではひたすら外部リンクを削除するという作業を行い、5回目以降は削除するリンクが無くなり、もてあました挙句にダメもとであまり影響のない微修正を行った程度で再審査をリクエストを行ったという違いがありました。
つまり、4回目までで外部リンクについてはほぼ改善され、5回目以降はなにか外部リンクとは別の要因でまだ引っかかっているのではないか?という推測をしました。
そこで、メッセージタイプ[WNC-646200]に着目しました。
プロダクトフォーラムの過去ログで、[WNC-646200]で検索してみたのですが、日本語版のプロダクトフォーラムでは該当する記事が見当たらず、外国版で[WNC-646200]検索してみると、いくつかの記事がヒットしました。
ただ全文英語なので、翻訳しながら見てみてもあまりよくわかりませんでしたが、なんとなく「クローキング」という言葉に引っかかり、Googleのヘルプで調べてみると「クローキングとは、人間のユーザーと検索エンジンに対しそれぞれ異なるコンテンツまたは URL を表示することです。」とあります。
対象サイトにおいては、もちろんこのようなクローキング行為は一切行っていません。
さらに、他にもいろいろ英文のプロダクトフォーラム記事を見ていると、以下のような記事が目に留まりました。
https://productforums.google.com/forum/#!topic/webmaster-it/VaAncRAFmKM
この記事のやり取りの中に、サイトのソースの中のことに言及している箇所があり、内容はさっぱりわかりませんでしたが、これを見て、もしかしたら外部リンクではなく、対象サイトのソースコードの中に問題があること、また、クローキングまでとはいかないまでも、ユーザーを欺く行為、隠しテキストや隠しリンクのようなものがないかと考えたところ、ピンときた箇所がありました。
それは、前々から気になっていた、アフィリエイト広告のリンクコードの中のインプレッション計測用のimgタグでした。
対象サイトには、アフィリエイト広告を掲載しているのですが、ASP指定のリンクコードの中に、以下のようなimgタグがあります。
<img src="http://www.○○○.net/0.gif?○○○" width="1" height="1" border="0" alt="" />
アフィリエイトをやってらっしゃる方はご存知かもしれませんが、これは、imgとなっていることからお分かりの通り画像リンクなのですが、ユーザーのクリック数などを計測するためだけの目的で、画像はユーザーが見る実際のページには表示されない仕組みになっています。
つまり、ガイドライン違反となる「隠しリンク」に該当する可能性があります。
前々からその可能性は感じつつも、ASPの方からはリンクコードの改変は原則、禁止されていますので、ついついそのままにしていたものでした。
そうはいっても、手動ペナルティ解除の為にはやむを得ませんので、早速、対象サイト内のアフィリエイト広告のリンクコード中の上記、該当imgタグをすべて削除し、7度目の再審査リクエストを行いました。
そして待つこと約1週間、ようやく以下のようなメッセージタイトルのメールを受け取り、無事解除に至りました。
http://example.com/の再審査リクエストが承認されました
約2ヶ月間かかり、なんとか解除に至りましたが、気にかかるのは、削除したアフィリエイトのリンクコードのimgタグです。
一応、ASPからはコードの改変は禁止されていること、また、当該imgタグを削除した場合は、正確なインプレッション数や成果の計測が行われないとの注釈があったからです。
ASPの管理画面を見てみますと、とりあえず、今のところクリック数などのインプレッションは計測されているようです。
念のため、とあるASPに問合せてみたところ、当該imgタグは無くても大丈夫とのこと、中には削除しているサイトも多くあるとのことでした。
それなら、最初から無くてもいいんじゃないかと思いましたが、とりあえず、問題ないという事で安心しました。
もちろん、ASPによっては方針が違うかもしれませんので、削除するかどうかは十分確認の上、ご自身のご判断で行ってください。
まとめ
今回、偶然の産物と言いますか、あくまで私の勘があたっただけで、果たして、先述しましたメッセージタイプ[WNC-646200]が、以上のような問題点を指しているのかどうかさえまったくわかりません。
ただし、ここまで述べてきましたように、メッセージのちょっとした変化に着目し、何かヒントが無いか調べることは重要かと思います。
また、メッセージに記載されているメッセージタイプもヒントになるのではないでしょうか。